近年問題となっている、地球温暖化・海洋汚染などの地球環境劣化が北海道にも波及し、道民の生活環境にも影響を与えつつあります。

自然の災害や環境の劣化は、地域住民の営みとその発展に長期的な影響を与え続けます。定住の歴史が短い北海道にあっては、この世紀に安全で豊かな生存圏構築が求められ、このため自然災害と環境劣化に強い地域づくりが緊急課題となっています。その先導役としての期待が、いま北海道に向けられているのです。

わたしたちは、北海道内の諸地域や住民が受ける自然災害・環境劣化被害の軽減を目標に、北海道の雄大で美しい自然を守り、地域住民の営みとその持続的な発展を支えるため、特に未来を担う子供たちとともに環境保全活動や環境学習に取り組んでいます。

緑はどうなった?

「緑はどうなった?」は、2004年、有珠山のふもとの洞爺湖温泉小学校で始まりました。
2000年有珠山噴火で被害を受けた森林の「緑はどうなった?」のか、子どもたちは種を拾い、苗木を育て、自然の生命力の強さを学んできました。現在では、育てた苗木を地域の環境保全に活かすため、有珠山噴火の泥流被害から地域を守る施設周辺での植樹活動が進められています。地域の自然を学び、森づくりのお手伝いを通して、子どもたちが自然を理解し共生する心を育み、将来おこりうる噴火への備えの一助となることを目的としています。授業では、樹木の成長を一連で体験します。