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平成21(2009)年度
中南米地域火山防災能力強化研修活動支援
中南米地域の火山災害を有する国を対象とし、火山防災の現場に携わる行政官や学識者の育成を目的とした研修を独立行政法人国際協力機構(JICA)とともに実施した。チリ、エクアドル、グアテマラ、コスタリカ、コロンビアの10名の研修員は、約1ヵ月にわたる講義やディスカッション、現地視察や住民との意見交換を通じ、日本の減災対策や体制整備、人材育成の実例を学んだ。そして、行政や地域コミュニティを連携させた、自国における防災力向上プランを作成した。特に今年度はコロンビアのネバド・デル・ルイス火山噴火で起きた大規模災害から25周年ということもあり、研修員の熱意も高く、日本をはじめ他国の状況や取り組みについて理解し合えたことが大変有益であったとの評価が得られました。 -
平成21(2009)年度
北海道流域環境防災研究会運営支援
平成16年度に、流域の環境防災に関する協議を行う場として、北海道内の河川防災関係機関で構成された「北海道流域環境防災研究会」が設置されました。この研究会では、現地ワーキング(豊平川WG、沙流川WG)を実施するとともに、本州で発生している水害の評価および教訓を道内の減災に活かしていくため、関係機関間で情報共有・協議等を行っています。 -
平成21(2009)年度
樽前山周辺地域の住民防災啓発支援
平成21(2009)年5月~平成22(2010)年2月
樽前山に対する正しい理解を深め、噴火時の備えや減災活動への火山防災意識を高めることを目的として、周辺地域住民や教員を対象とした登山学習会や山麓学習会などの啓発活動の支援を行な行いました。また、苫小牧市、白老町、千歳市、恵庭市の3市1町において防災講座などの啓発活動の支援も行いました。 -
平成21(2009)年度
上富良野町における防災啓発活動支援
平成21(2009)年7月23日、11月27日
上富良野町民の防災意識・地域防災力の向上を目的とした防災啓発活動を実施しました。
住民会、自主防災組織、民生委員児童委員など地域と行政とが連携した災害時要援護者の避難支援対策について学ぶ学習会、および広く町民を対象として、噴火予知やハザードマップの活用など日本の減災文化を生み出した20年前の十勝岳噴火を振り返りながら、次世代の減災まちづくりに関する講演会を行ないました。 -
平成21(2009)年度
洞爺湖有珠火山マイスター制度運営支援
有珠山地域の防災力向上や次期噴火に備えた防災リーダーの育成を目指し、胆振総合振興局および有識者・地元自治体・関係機関等によって「洞爺湖有珠火山マイスター制度」が構築され、平成21年度は新たに5名の火山マイスターが誕生しました。さらに、次世代を担う子どもたちの育成を目指したジュニアマイスター制度が開始しされ、壮瞥町および伊達市の中学生38名がジュニアマイスターとして認定されました。 -
平成21(2009)年度
十勝岳登山学習会運営支援
平成21(2009)年7月26日
岡田弘副代表理事が講師となり、約3,300年前のグラウンド火口噴火や88-89年噴火における火山噴出物を観察し、十勝岳の噴火様式などを学ぶ登山学習会を開催しました。 -
平成21(2009)年度
札幌駅地下施設管理者向け水防研修講師派遣
平成22(2010)年2月26日
札幌駅地下街「アピア」及びこれに接続する事業所「札幌駅地下街総合共同防火管理協議会構成事業所」は、水害発生に対処するため活動マニュアルの策定、避難誘導計画の策定、資機材の整備等に取り組んでいます。そうした取り組みの一環として、JR札幌駅の管理協議会主催のもと、地下街の防災担当者や地下施設を有するビルの管理者を対象に、札幌駅地下施設水防研修が開催されました。
CeMI北海道では、黒木専務理事を講師として派遣し、地下街における水害事例や札幌市の氾濫シミュレーションより地下空間浸水の危険性について解説を行いました。 -
平成21(2009)年度
札幌市災害ボランティア研修講師派遣
平成21(2009)年10月19日
各種訓練・研修等を計画・調整する「防災リーダー」の育成、地域住民の自主防災意識の高揚と災害に対応できる「人づくり」を推進するために、自然災害支援のボランティアの意義や基本的な内容を学び、災害時における対応や被災地に対するボランティア活動について認識を深め、活動のきっかけとなることを目的として社会福祉法人札幌市社会福祉協議会が災害支援ボランティアスクールを開催しました。
CeMI北海道では、NPO法人環境防災総合政策研究機構の加村邦茂主任研究員を講師として派遣し、「自然災害への対応」をテーマとして講義・図上演習を行いました。加村主任研究員による講演会
参加者による図上演習結果
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平成21(2009)年度
沙流川流域における住民自主防災活動支援
沙流川流域では、平成17年度から流域住民、防災関係機関、自治体が連携して地域の豊かで安全な流域づくりを目的とした“豊かで安全な流域川流域未来をつくる会”を開催しています。中でも流域住民による住民部会では、沙流川流域で暮らす上での課題や防災、地域振興の方策を検討し、より豊かで安全な流域づくりのための素材の開発や住民啓発活動などを行っています。
CeMI北海道では、住民部会員から意見収集を行い、今後の活動の検討および住民部会運営の支援をしたほか、流域において新たに構築された住民自主防災組織の設立経緯などについて住民からヒアリングを行い、スムーズな自主防災組織設立の方策検討や自主防災組織向けの防災講演会開催などのサポートを行いました。 -
平成21(2009)年度
洞爺湖周辺地域におけるエコミュージアム・ジオパーク推進支援
洞爺湖周辺の1市3町では、平成18年から洞爺湖周辺地域エコミュージアム構想を推進し、地域の魅力ある資源を発掘し、観光等への活用の検討を行っています。平成21年8月に同地域は、かねてより目指していた世界ジオパークネットワークに加盟が認定され、平成22年2月、行政のみの組織であった洞爺湖周辺地域エコミュージアム推進協議会は、地域住民や民間事業者も含む洞爺湖有珠山ジオパーク推進協議会へと発展しました。
CeMI北海道では、エコミュージアムおよびジオパークの取り組みを地域住民、住民ガイド団体、地元観光事業者と地元自治体、関係機関の連携促進を目的として周知啓発などの活動支援を行いました。 -
平成21(2009)年度
豊浦町防災アドバイザー
豊浦町が計画している防災事業に対する助言、指導を行うとともに、豊浦町民の防災意識と地域防災力の向上を目的とした啓発活動の運営支援を行っています。
平成21年度は、避難経験がほとんどない豊浦町民が安全かつ迅速に避難行動を行うことができるよう、災害時の避難計画および要援護者の避難支援策の策定を目的とした住民ワークショップ企画を立案しました。平成22年度に津波災害を想定災害としたワークショップの実施、平成23年度にハザードマップの完成を目指した検討を進めています。 -
平成21(2009)年度
十勝岳減災対策支援
上富良野町には自衛隊の演習場があり、これまで様々な障害防止対策事業が行われてきており、この事業と連動して安全まちづくりが進められてきました。今後も安全まちづくりを推進・充実するためには、これまで行われてきた事業や対策を検証・評価する必要があります。
CeMI北海道では、これまでの事業や対策を検証・評価にあたり、調査結果報告に対する照査と助言を行い、今後の安全まちづくりについて提案を行いました。 -
平成21(2009)年度
有珠山噴火10周年フォーラムおよび現地研修会運営支援
平成22(2010)年3月27日~28日
2000年有珠山噴火から10年目を迎えるにあたり、さまざまな立場から当時の体験や教訓を振り返り、火山防災を再考する啓発行事の企画及び運営支援を行いました。
当時の防災対応を検証し、次期噴火への備えについて考え発信することをテーマとした記念フォーラムを開催したり、報道関係者を対象とした岡田弘副代表理事、宇井忠英理事とともに防災情報の報道のあり方について考える現地研修会を実施しました。 -
平成21(2009)年度
洞爺湖有珠山ルートガイドブック制作支援
洞爺湖有珠山地域は平成21年8月に日本初の世界ジオパークに認定されました。そのような中で、地元観光協会から洞爺湖有珠ジオパークにおけるルートガイドブックの出版について協力要請があったため、試作版の制作支援を行いました。執筆者は、ジオパークの科学検討委員および洞爺湖有珠火山マイスターの中から選定しました。 ジオパークルートガイド01
「四十三(よそみ)山ルート」ジオパークルートガイド02
「金比羅山・2000年遺構公園ルート」 -
平成21(2009)年度
有珠山地域における環境保全に関する啓発活動
2000年有珠山噴火・泥流災害で校舎移転となった洞爺湖温泉小学校のこどもたちに「緑の再生」を伝えることを目的として、年に2回植樹等の活動を実施しています。
「緑はどうなった?授業」と題したこの活動は、学校教育関係者や研究者、行政・地域住民が連携して進める環境防災教育の一環であり、CeMI北海道は、運営、広報、機関連携を支援を行っています。 -
平成21(2009)年度
河川地形変動外に関する調査
北海道内において、河床砂礫が減少し露岩している河川の事例が増加しており、特に固結度の低い軟岩で河床が構成される河川では、最上流部が崖状を呈し時間の経過とともに洗掘深さが増大しています。その現象理解に寄与するため、十勝川水系をモデル地区とした事例調査・整理を行いました。また、河道内樹木の維持管理手法立案のための基礎資料として、斜里川をモデルとした河道内樹木の基礎調査を行い、生長量と樹木群密度変化についてとりまとめを行いました。